骨粗鬆症ってこんな病気
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POINT 1骨量が減って骨がもろくなり、骨折のリスクが高くなる病気です。
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POINT 260歳代では5人に1人、70歳代では3人に1人、80歳代では2人に1人の女性が罹患者です。
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POINT 3進行すると、ちょっとした転倒やくしゃみ程度の衝撃で骨折することがあります。
骨粗鬆症とは、骨量が減って骨がもろくなってしまい、骨折のリスクが高くなる病気です。国内患者数は推定1280万人、男性は300万人であるのに対して、女性はその3倍以上の980万人が報告されています*。60歳代では5人に1人、70歳代では3人に1人、80歳代では2人に1人の女性が罹患している*非常に一般的な病気です。
*公益財団法人 骨粗鬆症財団 数字でみる骨粗しょう症
骨粗鬆症は自体には自覚症状がありませんが、進行すると、ちょっとした転倒やくしゃみ程度の衝撃で骨折したり、背骨の圧迫骨折によって身長が縮んだり、背中や腰が丸くなって痛み出すこともあります。転倒などで大腿骨周辺(脚の付け根)を骨折すると、最悪の場合は寝たきりになるリスクがあります。
なぜ骨粗鬆症を
発症してしまうのか?
発症してしまうのか?
骨は変化が少ない印象がありますが、髪の毛や皮膚のように常に新陳代謝を繰り返して変化しています。古くなった骨は破骨(はこつ)細胞によって壊され、新しい骨が骨芽(こつが)細胞によって作られます。
この破骨細胞と骨芽細胞がバランスよく働くことで、健康で丈夫な骨が維持されているのです。
この破骨細胞と骨芽細胞がバランスよく働くことで、健康で丈夫な骨が維持されているのです。
しかし、このバランスが崩れてしまい、破骨細胞のはたらきが骨芽細胞のはたらきを上回ってしまうことがあります。破骨細胞ばかりが強くはたらき、骨の破壊が進行してしまった結果、骨がすき間だらけでもろくなってしまい、骨粗鬆症を発症します。
骨粗鬆症を発症する原因としては、加齢や閉経、過度なダイエットによる女性ホルモン(エストロゲン)の低下が挙げられます。エストロゲンには破骨細胞の過剰なはたらきを抑える役割があるため、減少してしまうと破骨細胞が活発にはたらいてしまいます。
骨粗鬆症を発症する原因としては、加齢や閉経、過度なダイエットによる女性ホルモン(エストロゲン)の低下が挙げられます。エストロゲンには破骨細胞の過剰なはたらきを抑える役割があるため、減少してしまうと破骨細胞が活発にはたらいてしまいます。
ほかにも、骨の主成分であるカルシウムの摂取不足や、カルシウムの吸収を促進するビタミンDの摂取不足が原因として挙げられます。ビタミンDは肌に紫外線を直接浴びることによっても合成されるため、日焼け止めクリームなどによる過度な紫外線対策もビタミンDが不足する原因になります。また、骨は適度な負荷がかかることで強くなる仕組みがあるため、運動不足も骨が弱くなる要因の一つです。
こんな時は、
ぜひ検査してください
1加齢や閉経で骨粗鬆症の発症が心配なとき
2長期的に過度なダイエットをしている
3カルシウムやビタミンDが不足している
4日頃から過度な紫外線対策をしている
5運動不足
けんさの窓口
骨粗鬆症リスク検査対応キット
骨粗鬆症リスク検査対応キット
けんさの窓口の
骨粗鬆症リスク検査について
骨粗鬆症リスク検査について
けんさの窓口の骨粗鬆症リスク検査は、血液中のカルシウムと酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ-5b (TRACP-5b)の濃度を測定することで、骨粗鬆症を発症するリスクを調べることができます。私たちの血液には一定量のカルシウムが含まれていますが、摂取するカルシウムが減少してしまうと、骨に貯蔵されているカルシウムを溶かすことで不足した分を補ってしまい、結果として骨が弱くなります。TRACP-5bは骨の破壊が進むと血液中に溶け出す成分です。骨の破壊度合いを調べるマーカーとして検査に利用されています。血液中のカルシウム濃度と骨の破壊度合いのバランスを知ることで、骨粗鬆症のリスクを知ることができます。
検査内容
血液中のカルシウムが不足していないか、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ-5b (TRACP-5b)濃度が上昇していないかを調べます。
検査する検体
血液検査結果の解釈
A:基準範囲内です 。
B:要注意域です。かかりつけの医師へのご相談をお勧めいたします 。
C:異常域です。医療機関の受診をお勧めいたします。
B:要注意域です。かかりつけの医師へのご相談をお勧めいたします 。
C:異常域です。医療機関の受診をお勧めいたします。
※本サービスは、登録衛生検査所による受託検査サービスです。検査結果報告書は医師の診断書ではありません。
※本サービスによる検査結果は測定値であり、診断結果ではありません。
骨粗鬆症の予防法
骨粗鬆症は食事や運動などの生活習慣を見直すことで発症リスクを抑えることができます。
1カルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に食べる
カルシウムを含む食品は、乳製品(牛乳やチーズやヨーグルトなど)、野菜(小松菜や水菜など)、小魚(イワシやシシャモなど)、豆類(豆腐や厚揚げなど)です。
ビタミンDは、魚(サケやサンマなど)ときのこ(キクラゲやシイタケなど)から摂取しましょう。
ビタミンDは、魚(サケやサンマなど)ときのこ(キクラゲやシイタケなど)から摂取しましょう。
2適度に日光を浴びる
ビタミンDは食事だけではなく、日光を皮膚に直接浴びることによっても生成されます。
3適度な運動をする
運動をすることで身体に適度な負荷がかかると、骨はより丈夫になります。
よくあるご質問
- なぜ高齢の女性は骨粗鬆症になりやすいのですか?
- 女性の体内では、エストロゲンという女性ホルモンが分泌されています。エストロゲンには骨を分解する細胞である破骨細胞が過剰にはたらくのを抑制する役割があるのですが、閉経するとエストロゲンの分泌量が著しく低下してしまいます。結果、破骨細胞が過剰にはたらいて急激に骨がもろくなってしまいます。
- 男性は骨粗鬆症を発症しませんか?
- 骨粗鬆症は女性に多い疾患ですが、男性も加齢や生活習慣病などが原因で少しずつ骨が弱くなって発症することがあります。
- なぜ血液中のカルシウム濃度を検査するのですか?
- 私たちの血液には一定量のカルシウムが含まれていますが、摂取するカルシウムが減少してしまうと、骨に貯蔵されているカルシウムを溶かすことで不足した分を補ってしまい、結果として骨が弱くなります。血液中のカルシウム濃度の測定は骨粗鬆症リスクの指標となります。
- 検査項目の酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ-5b (TRACP-5b)とは何ですか?
- 酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ-5bは破骨細胞のみに存在する酵素です。骨の破壊が進むと血液中に放出されるため、骨粗鬆症のリスクを調べるマーカーとして利用されています。
- 参考文献
- 日本骨粗鬆症学会 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版
- 公益財団法人骨粗鬆症財団 数字で見る骨粗しょう症
- 臨床検査法提要 改訂第34版 金井 正光 監修 金原出版株式会社
- 厚生労働省 e-ヘルスネット[情報提供] 骨粗鬆症
- 厚生労働省 e-ヘルスネット[情報提供] 骨粗鬆症の予防のための食生活