宮城県仙台市に住む江面知彦さん(52)は、10年前にがんを患い、片方の腎臓を摘出しました。 手術後は「妻と3人の子どもために生きたい」という一心で、健康な身体づくりに懸命に励み、 月1回の通院を続けています。
がん罹患をきっかけに、ヘルスケア(健康管理)関連の医療機器メーカーに転職し、2022年には、医療製品の商品化を支援したり、 個人用の科学実験用教材 「ポンポケ」を開発・販売する「東北バイオエンジニアリング株式会社」を立ち上げました。
「人生観が一変した」 と語る、 がんを宣告された当時の心境や状況などを伺い、「がんリスク検査男性用5」の使用感を聞きました。
がん罹患をきっかけに、ヘルスケア(健康管理)関連の医療機器メーカーに転職し、2022年には、医療製品の商品化を支援したり、 個人用の科学実験用教材 「ポンポケ」を開発・販売する「東北バイオエンジニアリング株式会社」を立ち上げました。
「人生観が一変した」 と語る、 がんを宣告された当時の心境や状況などを伺い、「がんリスク検査男性用5」の使用感を聞きました。
九州のうまい酒と肴で体重98kg!自覚症状なく肝臓がんに。
腎臓がんが発覚した2013年9月、 江面さんは大手半導体装置メーカーの社員でした。有機ELディスプレイ製造装置の開発を進める責任者として、福岡県の九州大学に出向し、特任教授を務めていました。当時は、有機ELの材料メーカーへの接待が毎日のようにあり、繁華街に繰りだす日々。 地酒と一緒に水炊き、もつ煮、 博多ラーメンなどをたらふく食べ、 体重は98kgもあったそう。
100kg近い体重だったにも関わらず、身体の不調は一切なく、年一回の定期健診では、血糖値や肝機能の数値を指摘される程度でした。
術前の検査で、腎臓の上にある副腎(ふくじん)に約1cmの水ぶくれも見つかりました。 これは悪性ではないと判断され、経過観察となりました。
そのほか手術前に、がん細胞を切り取って良性か悪性かを調べるか悩みましたが、摘出からがん細胞が散る可能性を考えて行わず、「おそらく良性」という医師を信じて手術に臨みました。
家族のために、あと10年は絶対に生きると決めました。
『「がんだね」という医師の言葉を聞いて、真っ先に頭に浮かんだのは妻と小学3年の娘、幼稚園年長の双子。 自分が死んだら家族を守れない。 まだ死ぬわけにはいかないという思いが強く沸き、 がんと闘く覚悟持ちました。幸い手術が成功したことから、「子供が大きくなる10年後までは絶対に生きる」と決め、退院後は暴飲暴食を一切やめました。野菜や肉、発酵食品中心の食事に切り替え、がん細胞の活性化につながる糖分も絶って、術後3カ月で体重を一気に落とました。
大学生の頃から毎晩浴びるように飲んでいた酒も、すぱっとやめました。 命に関わると覚悟の重みが違います。 10年間一滴も飲んでいません。運動の習慣も付けました。休日は必ず2~3時間ほど歩き、平日でも1日1万歩は歩いています。新鮮な空気を体に取り入れながら、木々や草花の移ろい、暖かい陽気、頬に凍みる寒さを感じることで、仕事で使い過ぎた脳を休ませ、がんの原因と言われているストレスをためないようにしています。
食事と運動習慣のおかげで、現在も体重70kgを維持しています。』
どれだけ検査を万全にしても、不安は消えません。
『手術後から、月1回はかかりつけ医で問診を受け、年4回血液検査をやり、年1回腎臓の専門医の下でCTスキャンなどの精密検査を受けています。これだけ病院に通っていても絶対安心とは思えず、機械で見落とす小さながんがあるかもしれないと常に不安です。本当は、月1回血液検査をしたいと思っていたので、自己検査キットは私にとって非常に有用な商品です』
保険に入れない私にとって、先進医療保障付きは非常にありがたいです。
『「けんさの窓口」 のがん検査関連の商品には、 東京海上日動火災保険の「総合先進医療※保障」 が付いており、 もしこの検査キットでがんが見つかったら、治療にかかる先進医療の費用が最大500万円支給されます。がんに罹患したために生命保険に入ることができない私にとっては、非常にありがたい特典です。 (検査キットの種類で保障額が異なる場合があります。)
専門医が24時間相談に応じてくれるサービスもうれしいです。 患者ではなく、お客様として丁寧に対応してくれるので、気兼ねなく相談できます。』
※先進医療とは、公的医療保険が適用されない(厚労省が定める) 最先端治療のこと。 がんの放射線治療に使われる陽子線治療(約276万円)や重粒子線治療(約315万円)など、高額な治療80種類が認定されています (2023年12月19日時点)。 価格引用元 「がん治療費.com」。
検査結果は、ピロリ菌以外は陰性。「ホッとしました。」
『がんは脳や肺、骨髄に転移しやすと言われるため、肺がん検査が陰性でほっとしました。ピロリ菌については、菌自体は見つからなかったのですが、菌の抗体が検出されたそうです。ピロリ菌の抗体検査は、健康診断だとオプションになので、通常の検診だったら発見できなかかったかもしれません。 ピロリ菌は、大腸がんのリスクがあるので、早めに病院に行って調べたいと思います。
月1回病院に通っていても、陽性が出たことから、こまめな検査の必要性を再確認しました。病院の検査と合わせて、定期的にこのキットを活用したいと思います。検査結果をPDFファイルでデータ保管できるので、経過観察もしやすそうです』
手術から10年経過。次世代の研究者育成に尽くしていきます。
江面さんは現在、医療機器メーカーで培った検査キット開発業務を活かし、一人用(パーソナルユース)の科学実験用教材 「ポンポケ」を開発・販売しています。
『受験に向けたカリキュラムを優先する学校が増えた影響から、中高生の“実験離れ”が進んでいます。
理科の実験は、器材や薬剤の準備が大変で、 安全確保も必須のため、 「あまりやりたくない」と思う先生も多いのです。
そんな状況下で、新型コロナによる教育活動の制限があり、学校での理科の実験はさらに減らされました。 その結果、 2022年度の全国学力調査では、 「探究学習」関連の問題の正答率が低く、 中学校3年の理科の平均正答率は約17ポイント悪化したそうです。実験用の器材の使い方を知らずに大学に進み、 入学後に苦労する理系の学生が増えていると聞きます。
私は、もともと研究者です。目の前で起きた現象を見て「どうして」「なぜ」と考える探求心の場が、研究者や技術者の芽を育て、ゆくゆくは日本の技術革新につながると思っています。
そこで、理科の実験をもっと手軽にできるよう、機材や薬剤にセットにした個人用の科学実験用教材「ポンポケ」を作りました。このセットを使えば、実験の準備がいらず、安全性にも十分配慮した設計なので、今より手軽に実験ができるようになります。
がんの手術から10年間が経ちました。 健康管理のおかげか、 再発もなく、 元気に過ごしています。これからは、この生かされた命をこの教材の開発・販売に注ぎ、 次世代の研究者を育てることに尽力して参ります。